「スロットを本気でやめたいのにやめられない・・・。」
数か月前までの僕も同じでした。
もう絶対に行かないと何度誓っても、絶望的にスロットをやめることができず、大金を失う後悔を延々と繰り返してきました。
スロットで負けて大金を失うたびに、「もう本当にやめたい。どうすればスロットをやめることができるんだろう」、ということをいつも真剣に考えてはいたのですが、明確な答えを出せないまま、ズルズルと負債を重ねるばかり。
何十年も、深く抜け出せない沼にいた僕が、最終的に本気の禁スロができるようになったきっかけの一つに、【収支表をつけるようになったこと】というのがあります。
スロットやパチンコを真剣にやる人にとっては、収支表なんて今さら的な話かもしれません。
しかし僕と同じく、収支表なんて面倒くさくてつけてこなかった人や、いつもパチンコ屋に持っていくお金も勝ち額も負け額も、すべてだいたいで計算していたような人にとっては、これが思わぬ効果があったりするんですよ。
ということで今回は、スロットやパチンコを本気でやめるために収支表をつけよう、ということについて書いていますので、一緒に見ていきましょう!
収支表をつける理由は?
もちろん収支を把握するためです。
というより、いつからいつまでの間に、いくら負けているのかをはっきりと目で確認できるようにするためですね。
僕のように、スロットをもう何としてでもやめたいという人ならば、すでに相当に負けが込んでいることと思います。
スロットやパチンコを上手に遊んでいる人の中にも収支表をつけている人はいますが、それはそれでいくら儲かったかを計算するのも楽しみでしょうし、収支表の用途としては人それぞれです。
ただ今回の話はあくまで、絶望的に負け続けている人が、何とかしてスロットやパチンコをやめたいという場合を想定して書いていますのでその点だけご了承を。
僕も何十年もスロットやパチンコがやめられず、その間に収支表もつけてはいませんでした。
ただ、ものすごく負けているということだけは、生活の苦しさから十分に分かってはいたんですね。
「今月もめちゃくちゃ負けた・・・。はぁ・・・。」
ずっとずっと、そんなやるせない感情を感じて生きてきました。
でも今よく考えてみると、何月何日にいくら勝って、何月何日と何月何日にいくら負けた。だから今月はマイナス何円、ということがまるで把握できていなかったんですよね。
だいたい5万円持っていて、だいたい3万円勝って、次の日に7万円5千円くらいやられて。
取り返そうと思ってまた3万円下ろしてきたけどつかなくて、また3万円追加して、最後に8千円だけ取り返して・・・。
そんなことを一月に何度も何度も繰り返してきたわけですが、それを何ひとつ帳面につけてこなかったので、収支をまるで把握できていなかったんですね。
分かっているのは、手持ちのお金がすっからかんになっていることと、借金の額だけ。
いや、何度か収支表をつけようと考えたこともあったんですけどね。
しかしどうにも面倒くさく、何よりこっぴどく負けた日に、負けた事実と金額を記帳するということに精神的に耐えられなかったというのが本音です。
「明日、取り返せばいいだけ。」
本気でそんな思考で生きていたんですよね。
収支表はただ事実を刻む
負けた金額を確実に記入する、それをある程度の日数続けることで、見えてくるものがあります。
そう、自分がいったいどれだけスロットやパチンコで散財しているかという事実ですね。
本気でスロットやパチンコをやめたいならば、まずこの事実から目を背けてはいけないんですよね。
僕はずっと、見ないようにしてきました。いや、負けたことを忘れたかったというのが本心かもしれません。
そして、スロットやパチンコをやめるためには、この事実から目を背けるということが本当にダメだったのです。
僕たち人間の脳は、生きていくためにもともと、嫌なことはできるだけ忘れるようにできています。
そして楽しかったことや嬉しかったことは記憶に残りやすいと。
そうなると、スロットやパチンコで信じられないくらい大負けした時の記憶はまだあったとしても、数万円程度の数えきれない負けはほとんど記憶には残っておらず、大勝ちした記憶やプレミア演出を引いた記憶ばかりが脳に焼きつけられていきます。
負けた日の帰り道にはひどく落ち込んだとしても、数日経てばまた打ちたくなる。
これが今までの行動であり、依存症の最もたるところですよね。
それでもこれを何とかしたい。
そこで役立つのが、収支表です。
数千円の勝ちも、十数万円の大負けも、嘘偽りなく淡々と記載していきます。
自分が見るだけですので、偽る必要はありませんからね。
そして半年や一年が経つころ、家のリビングなどで気持ち的にも落ち着いている状況で、その収支表を振り返るのです。
言うまでもありませんが、僕はもう真っ赤っ赤でした。
半年、一年とつけてみて、平気でマイナス58万9千円(半年時点の収支)や、マイナス102万6千円(一年間の収支)、などという辛辣な数字が出ています。
「そんなに負けたかな・・・、え、マジか・・・。」
そんな動揺は度外視で、収支表はただ淡々と事実だけを伝えてくれます。
突きつけられた現実
僕も何年もギャンブル依存症に苦しみながら、そして何とかしてスロットをやめたいと心の中で願いながら、スロットを打ち続けていました。
また、スロットを打ちに行く頻度を抑えたり、何とかして少しでも勝てるように立ち回ることももちろん考えていました。
そのため、毎日パチンコ屋に通っていたわけではありません。
それでも、年間通してこのような負け額が現実として浮かび上がっているのです。
この事実に対してどう感じるか。
そこが今回収支表をおすすめしている本題であり、依存症克服への糸口になりえるということをお伝えしたいのです。
僕は正直、ショックでしたし、とにかく本当にアホらしく、情けなく、みじめだと思いました。
直近の一年二年、収支表をつけてみただけですが、状況はどれもたいして変わりません。
ずっと何十年も、この通り負け続けてきていたという事実だけが可視化されたのです。
大切なお金が消えた事実、ずっと貢いできた情けなさ、戻らない過去。
自分でスロットを打って、自分で収支を付け、自分でその事実を確認する作業。
誰に諭されているわけでもないので、冷静かつ冷めた感情だけが残ります。
「ああ、こんなことは、もう、やめよう。」
自分で心から納得できた時が、スロットやパチンコを断つ絶好の機会です。
収支表はそのきっかけとなりえる、最高のツールと言えます。
あなたもぜひ収支表を
収支表は脱ギャンブル依存症へのきっかけの一つです。
効果の有無は人によるとは思いますが、僕にはかなりの効果がありました。
そして、そういったきっかけや心情の変化をたくさん複合的に味わうことで、よりギャンブル依存症を脱するチャンスが増えると考えています。
収支表をつけることで、現実を直視できる、現実を知れる、記憶ではなく記録に残す効果があるわけですね。
「今年も結構負けたなぁ」
「月に5万ぐらいとして、60万くらいやられたかな・・・?」
そんな適当な記憶と考えで何十年も生きていたから、負けたことすらもすぐに忘れてまたお金を握りしめてパチンコ屋へ行ってしまっていたわけです。
現実を見ましょう。
「あ・・・今年の収支はマイナス102万6千円か・・・。」
「これだけあったらいろいろほしいもの買えたな・・・。」
「スロットやパチンコをやらない人はこのお金で車や洋服を買ったり、旅行を楽しんだりしてるんだよな」
「完全に俺は、一生懸命働いて稼いだお金をパチンコ屋へ定期的に届ける奴隷だな。」
それでもまだやりますか!!!
さすがにね、数字で見ると精神的にこたえますよ。説得力が違います。
「え?そんなに負けてたっけ…。」という精神的逃避は通じませんからね。
はい、今年は102万6千円のマイナスです。収支表にはただ現実的にその事実が記されているだけです。
で、まだやんの!?
って話。
もはや何のために?お金は減る一方なのに。
あ・・・、寄付・・・かな?パチンコ屋への。
収支表を見ていると、嫌でもこのように自問自答をすることになります。
また来年も100万円以上のお金をパチンコ屋に納めるの?自分はオンボロの車に乗って安もんの服を着て?
それって何が楽しいの?ってね。
そしてそこで「ふっ」と、その愚かさが自分の中で腑に落ちることもありますし、あるいはスロットやパチンコというものはそもそも勝ち負けがどうのというものではなく、一方的にこちらがお金を出すだけのものだということが心から理解できると脱依存は早いです。
「あ、もうやめよう。アホくさ。」
スパンッと洗脳が解け、心が軽くなる瞬間の感覚をぜひあなたにも味わってほしいですね。
おわりに
人間の記憶はとても曖昧ですし、都合によって忘れたり覚えていたりもしますので、ある意味非常にあてにならないものです。
それでは何をあてにするのかといったときに、覚えておいてほしいのがこの収支表です。
ノートに手書きでも構いませんし、簡単な表を作成して書き込んでいっても良いですが、大事なのはきちんと負けた金額をすぐに忘れずに書き記していくことです。
いつまでかって?
もうスロットやパチンコを打つのが嫌になるまで。ですよ。
これ以上お金を無駄に失うことが心から嫌と感じれば、スロットやパチンコに対する考え方も変わってくるというものです。
収支表はそれを教えてくれる可能性のあるツールです。
ぜひ活用してみてくださいね。^^
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それでは今回はこの辺りで。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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