「そろそろ、ちょっとぐらいなら、大丈夫かも・・・?」
自分のことをギャンブル依存症だと自覚していたとしても、ある程度の期間、そうですね、だいたい数か月から数年ほどの期間ギャンブルをせずにいると、こういった考えが頭をよぎりやすくなります。
しかし必ず覚えておいてください。
ギャンブル依存症者に、ギャンブルのコントロールは本当に無理だということを。
ギャンブルの頻度、ギャンブルに賭けるお金、ギャンブルに使う時間、ギャンブルへの熱量、情熱、のめり込み。そういったものを、今度こそコントロールしつつ、うまくやれるんじゃないか。ギャンブルを完全に断たなくても、破滅せずにやっていけるんじゃないかってね。
そんなことを考えちゃうんですよ。これが。特にギャンブルをやめていることに慣れてきたころが一番危ないときですね。
実際に何度も失敗してきた僕の経験談をぜひ聞いていってくださいな・・・。
ということで今回は、依存症者がギャンブルをコントロールできると考えてはいけないということについて書いています。
依存症者にギャンブルのコントロールは無理
今度こそギャンブルとうまく付き合っていけるんじゃないか、ギャンブルをする自分自身をうまくコントロールできるんじゃないか。ある程度の期間ギャンブルから離れていると、こういったことを考えてしまいやすいんですよね。
その結果として、多くの人のスリップ(再度ギャンブルをしてしまうこと)の原因にもなっていると。
たしかに僕もギャンブルから一定期間離れ、少し冷静になってくると、「もう少しこうしたら良かったんじゃないか」とか、「あんなに熱くなる前にやめておけばいいんだよな」とか、「出たところで確実にやめればいいんだよな」なんてことをよく考えてきましたね。
「今の俺はあんなにバカじゃない。間違ってもあんなに熱くはならない。もっと冷静に、クールに淡々と作戦を遂行できるはずさ」なんてね。そんなことを本気で考え、そして節操なくまたギャンブルに手を出してきました。
がっ!ダメッ!!
もうね、どだい無理なんですよ。
ギャンブル依存症者が、ギャンブルに対して何もかもをコントロールできるなんて考えちゃダメ。
何一つコントロールできないって。何回やっても。何年たっても。ね。
「一回いくらまでと決めておこう」、「出たところで絶対にやめよう」、「勝ってるうちにやめよう」、「週に何回までにしよう」、「仕事の日には行かないようにしよう」、「他に用事があればやめておこう」、「小遣いの範囲内だけにしよう」。
まず、無理。まず、できない。
間違いなく、過去と同じ状態に戻るだけ。
そう、僕たち依存症者に、ギャンブルをコントロールすることは、できない。
100%できない。絶対できない。確実にできない。間違いなく無理。もうそう考えましょう。理解しましょう。いいかげん気づきましょう。
そして、ここが大事なところ。
僕たちはギャンブルに対して完全に無力
ということを理解しましょう。
このことに納得しましょう。
しっかりと腹落ちさせましょう。
とても厳しい話のようですが、実はここをしっかりと理解することで、次につながる話があるんですよ。
ギャンブルに対して敗北を認めることが依存症克服への道
実はギャンブル依存症を克服するにあたってのめちゃくちゃ大事な要素の一つに、「ギャンブルに対して自分は無力であり、絶対に勝てないことを認めること」というのがあります。
「ギャンブルに勝てるかもしれない」、「うまくやればどうにか勝ち続けられるのではないか」、「自分だけはうまくやれる」、そんなことを考えている間は、ギャンブルはやめられないようになっています。
逆に言うと、「ギャンブルは絶対に勝てない」、「どうやっても勝てないものである」、「たとえ他の人がうまくやろうとも、自分は絶対に勝てない」、そう考えるようになった人は、ギャンブルをしっかりやめていきます。
やる意味や理由が無いからですね。
ギャンブルに対して、自分は無力です。
ギャンブルをコントロールすることなど絶対にできません。
ギャンブルには絶対に勝てません。
ギャンブルに対して、自分の完全敗北を認めます。
この考えを持つことで、もう「勝負しよう」とか、「うまくやろう」とか、「もう一度試してみよう」などという考えが浮かばなくなるんですね。
「やっても仕方ねえから」
「やる価値もない」
ギャンブルをきっちりやめている人の考えは、おおむねこういったところです。
あともう一つ追記するとすれば、「勝っても地獄」です。また延々とやめられなくなりますからね。
もう勝たないほうがいい。勝てないほうがいい。万が一にも、勝たないほうがいいんですよ。僕たちの人生にとってね。そこを真剣に理解してほしいのです。
過去に僕も何度もスリップしてきましたよ。そのたびに、とても嫌な思いもしてきました。
でもね、もう勝負しなくていい、自分の負けでいい、逃げるが勝ちなんだと、心の底からこれを理解できたとき、とても安心したことを今でもよく覚えています。
もう、打たなくていいんだ
それがうれしかったのです。
それだけ苦しかったってことですよね。
自分が苦しんでまでやることってなんなのでしょう。趣味?遊び?ゲーム?いやいや、奴隷ですよね、ギャンブルの。
そこから逃げられたのです。離れられたのです。二度と打たなくてもいいんですから。ギャンブルで二度とみじめな思いをしなくてもいいんですよ。こんなうれしいことはないですよね。
だからこそあなたにも分かってほしいんです。
ギャンブルは僕たちには絶対にコントロールできないし、そもそもする必要もないし、できないほうがいいんだよということを。
なまじコントロールすることができてしまったとしたらどうなりますか。
一生抜け出せないでしょうね、地獄から。
僕はギャンブルに対して、完全に負けを認めました。
勝てなくていいです。勝てないほうがいいんです。もう苦しまなくて済むから。
あなたはまだやりますか?まだ試しますか?まだコントロールできると思いますか?コントロールしたいと思いますか?
僕はもういいです。そうやって自分の一生をかけて、足のつかない沼にハマっていくことが、もう怖いのです。
だからもうギャンブルには近づきません。何も試しません。関わりません。
逃げるが勝ち。
本当にこれをあなたにも、分かってほしいのです。
おわりに
ギャンブルのない日々は良いですよ。穏やかで、心にゆとりがあって。幸せを、きちんと幸せだと感じられますから。
ギャンブルをやっていたときの幸せとはなんだったのでしょう。ギャンブルに勝つこと?「その日だけの」お金が増えること?「やってやったぜ感」を味わうこと?
どれも、まやかしでしたね。そんなところに、本当の幸せなど無かったんですよ。
だからこそ、もう試さなくていいです。今度こそうまくやろう、ギャンブルをコントロールしようなんて考えなくていいです。たとえできたとて、得るものは「さらなる不幸」だけだとしたら。それでもやりますか?
僕はもういいです。ギャンブルでは幸せになれないことが「もうさすがに」理解できましたからね。ギャンブルからはもう、離れます。
お金が欲しいなら、副業やビジネスをします。
幸せになりたいなら、好きな人と好きなことをして過ごします。
そこに、ギャンブルという選択は、ありません。
さて、あなたはまだギャンブルを試しますか?まだギャンブルをコントロールできる、あるいはギャンブルをコントロールしたいと思いますか?
何をどうするも、あなたの自由。あなたの人生ですから。好きにしたらいいんですけどね。
でもせっかくこの記事をここまで読んでくれたんですから。
「こんなこと言ってたヤツもいたな」と、それだけでも覚えておいてくださいな。
じゃ、またね!^^
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それでは今回はこの辺りで。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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