「ギャンブル以外にやりたいことがない・・・」
悩ましいですよね。
かつての僕もそうだったからよく分かりますよ。
暇さえあればパチンコ、スロット。いや、暇がなくてもパチンコ、スロットですね。
パチンコやスロットをするためなら、仕事の調整をしたり、すべての用事を後回しにすることなんてお手のものじゃないですか。僕たちのようなギャンブル依存症の人間にとってはね。なんとかしてパチンコやスロットを打つ時間を作り出すことに注力してきましたよね。それもとてもとても長いあいだ。
そんな僕でもいつからか、「ギャンブルの他にやりたいことが見つかれば、ギャンブルをやめられるのに」ということをひしひしと考えるようになったんですよね。
でも、結果としてそれは成し得なかった。
それはなぜなのか。それには理由があったのです。
ということで今回は、ギャンブル以外にやりたいことが見つからない理由3つということについて書いていますので、一緒に見ていきましょう!
ギャンブル以外にやりたいことが見つからない理由
ギャンブル以外にやりたいことが見つからない理由には、以下のようなものがあります。
・ギャンブル以外の体験が得られないから
・負のループにハマっているから
順番に解説していきますね。
ギャンブルの刺激が強すぎるから
まずやりたいことの前提として、それが情熱を注げるような「やりたい仕事」であったり、心から楽しめるような「没頭できる趣味」であったりというところは、人それぞれだとは思います。
僕の中ではその両方で、「仕事も趣味もやりたいことをやって充実した人生を送りたい」ということが頭にありました。しかし、ギャンブルをやっている間には、それが見つかることはなかったんですね。
その理由を詳しく話していきます。
まず第一に、ギャンブルの刺激が強すぎるからということが挙げられます。
本来、僕たちは例えば仕事で成果を出して評価されたり、それによって収入を上げたり、他にも達成感を味わうことによって、ドーパミンなどの神経伝達物質により、「快」や「幸せ」を感じられるようになっています。
趣味にしても同じで、自分の好きなことをやっている時間はやはり本来であれば「楽しさ」や「安らぎ」を感じられるものです。特に、自分が好きなことならなおさら。
しかし、ギャンブルをやっている人はここが大きな問題。
なぜなら、日常的にギャンブルの超高刺激が脳をバチバチに刺激し続けているからですね。
ギャンブルの音や光といった五感への強烈な刺激、演出による心理的揺さぶり、そして当たったときの高揚感や無敵感、そして逆に外れたときの落胆や絶望感など、通常の生活ではまずありえない「振れ幅」の高刺激の数々を、ありえない頻度と時間で受け続けている。
普通、人が生活している中では、まず味わうことのない、絶望感からの高揚感、無力感からの圧倒的無敵感、落胆からの光悦。
そのような、通常自然界には存在しないようなヤバい刺激を、バッチバチに毎日のように受け続けているんですから。
まず、まともな状態ではない。
そこをまず理解してください。
で、まともじゃない状態が続くとどうなるかですが、当然ながらまともな感覚がなくなってくるわけですね。
具体的には、本来喜ばしいことに喜べなくなる、本来楽しいと思えることが楽しいと思えなくなる。そういった「不感症」や「刺激に対して鈍感」といえるような状態になっていきます。
つまり、日常にある小さな幸せや、ささやかな喜びには、脳がまったく反応できなくなってしまうんですね。
この状態がいかにヤバいか。
それが今回の話の軸になってくるんですが、要はギャンブルによって、僕たちの身体は正常な感覚を失ってしまっていたり、それにより正常な判断ができなくなってしまっていることがあるということです。
これがまさにパチンコやスロットが「電子ドラッグ」ともいわれるゆえんで、もはや麻薬と同じ。それによる依存状態もまたしかり。
考えてみてください。想像してみてください。平和に穏やかに暮らしていた人が、あるときから麻薬や覚せい剤の依存症者になってしまったと。
通常の刺激では物足りず、同じ状況、あるいはそれ以上の強い刺激を求め、どんどんその状況は悪化していく。
それとなんら変わらない状況なんですよ。
その状況で、その人が叶えたい夢や実現したいこと、本当になりたい自分探しなんてことが正常にできるでしょうかって話。
無理ですよね。まず、正常な感覚や判断を取り戻す必要があるでしょう。
そのために、まずその依存物質を断たなきゃ。
それが僕たちの場合はギャンブルだというわけです。
ギャンブルという、「異常な刺激」をあり得ない頻度で受け続けている以上、やりたいことやなりたい自分なんていう、「ささやかな幸せ」を糸口として見つけていかなければいけないような、そんな「繊細なこと」はできないですよというのがこの章のテーマです。
例えば今の僕の話ですが、ギャンブルをやめて数年が経過した今、本当に穏やかです。日常の環境も自分自身の心も感情も。
ギャンブルをしていたときのような、あの「ジェットコースター」みたいな、グワングワンと脳も身体も揺さぶられるような、そんな刺激は皆無です。
あるのは、ささやかな幸せや、穏やかな感覚、小さな楽しみ、そしてゆっくりした時間感覚、あとは通常範囲内にある不安とストレス、そういった「本来の人間生活の中にある心地良い刺激の数々だけ」です。
これがいかに大事で、尊いものであったか。ということは、ギャンブルから離れてようやく実感できたことですね。
とにかく、ギャンブルのある毎日っていうのは、普通じゃないんです。異常なんですよ。
だからこそあなたにも知ってほしいんです。
まず、ギャンブルをやっている以上、やりたいことは見つかってこないし、それを探す余裕も感性も感覚も判断もできないでしょうってこと。
もちろんこの対処法はギャンブルをやめることなんですが、その話は詳しく後述しますね。
ギャンブル以外の体験が得られないから
ギャンブル以外にやりたいことが見つからなくなる理由の二つ目として、ギャンブル以外の体験が得られないからということが挙げられます。
これは、本来仕事にしろ趣味にしろ、恋人や友達などの友好関係にしろ、本当に自分がやりたいことや実現したいことを探して、それを本気で実現していくためには、適正な時間と感覚と環境が必要になってくるんですね。
どういうことかといいますと、まずそもそも好きなことややりたいことが分かっている人はいいですよ。ぜひ、さっさとパチンコやスロットをやめて、それに没頭してくださいというだけの話ですから。
しかし、「まだそれが見つかっていないよ」という人にとっては、それを見つけるための「体験」が必要なんですね。
具体的には新しいことを始めてみる、「これかな」と思うことに真剣に一定期間取り組んでみる、あるいはそれが見つかりやすいような環境に思い切って飛び込んでみたり、そこで継続して何かを積み重ねていく必要などがあると。
ちょっと抽象的な言い方ですが、要は「何がやりたいか」や「何が自分に向いているか」なんて、そもそもある程度継続して時間やお金を使って試したりしてみなきゃわからないわけで。
さて、ギャンブルをやっている人は、そのお金や時間をどこに使っているでしょうかということに、まずは気づいてほしいという話で。
さらにはその適正な判断をする感覚や感情も正常ではないとなれば、そりゃすべてうまくいかないでしょうという話。
例えば金銭感覚はどうですか、ささいな楽しみを感じられる感性はどうですか、ゆとりはどうですかと。
ここでも僕の話をさせてください。
パチンコやスロットをやめて、よく考えていることに、「とにかく時間を無駄にした」ということがあります。
お金ももちろん痛かったです。でもお金はまた手に入れられる可能性は残っています。でも、時間だけは戻せない。
「あの時間をやりたいことに費やしていたら、どうなっていたかな」なんてことを考えるわけですね。もったいなかったなと。
でもそう思うなら、次に考えるべきは、「今からでもやればいいじゃんか」ということですよね。今が自分の人生で一番若いわけで。
過去より歳はとったといえども、まだ自分の人生の時間は残っているわけですから。
それを、まだ、パチンコやスロットに費やすのだけは、あかん。それだけは、絶対にしない。それが一番最悪のシナリオやんか、自分の人生にとって。
そう考えているんですよね。
だからもうやらない。
ギャンブルをやらないから、やっとやりたいことが見えてくる。見えてきた。
結果として、僕は今やりたいことがたくさんあります。それこそ時間が足りないくらい。今までの時間を取り戻すかのごとく、日々やりたいことや、やるべきことがある。
その状態になったのは。
もちろん、ギャンブルから離れたからですよね。
だから、まず順番を理解しないといけません。
やりたいことが見つかればギャンブルをやめられるのではなく、ギャンブルをやめないとやりたいことは見つからないのです。
だから、まず、ギャンブルをやめるのが先。
やりたいこと探しも自分探しも、借金の整理も仕事の見直しも、とにかくギャンブル問題をなんとかしてから。
じゃないと、正常な判断ができないからって話なんですよ。
負のループにハマっているから
ここまで読んでもらえればもうお分かりかと思いますが、とにかくまずはギャンブルによる負のループから抜け出さないといけません。
ギャンブルをやっているから、やりたいことが見つからない。やりたいことが見つからないからまたギャンブルをしてしまう。だからいつまでたっても本来やるべき体験や経験が得られず、現状が変わらない。
そんな負のループに自分がいるのだと思うなら。そして本気でその状況から抜け出したいと思うのであれば。マジで僕の話を聴いてください。
ここからは対処法について解説していきます。
ギャンブル以外のやりたいことを見つけるには
何度でも言います。
第一にギャンブルから離れましょう。
ギャンブルから離れることで、まず正常な感情や感覚を取り戻し、その順を追って、「本来の自分のやりたいこと」や「なりたい自分」、「ありたい未来」を考えていくのです。
ここにも大きなポイントがあります。
もちろん「考えただけ」では現状も未来も変わらないので、実際に行動したり体験したりする「時間やお金」が必要になってきます。
そのお金や時間を作り出すために、ギャンブルがあってはならないのです。
あなたがギャンブルをやっている以上、あなたの現状は変わらないし、未来も変わりません。
いや、変わらないならまだしも、より悪化していくことが容易に想像できませんか。
だからこそ、ここをなんとかしましょうよというのが今回の話。
具体的には、まずギャンブルを断つことが先。そして次にあなたの中の問題を一つずつ対処していくこと。そうすることで、その先にあなたが本来やりたいことやなりたい自分は少しずつ見えてくるでしょうし、実際にそこに行く行動もできる環境が整ってきますよと。
これは僕自身も含め、僕が今までに見てきた、ギャンブル依存症を克服していった人の多くがたどっていく道です。
ギャンブル依存症克服の王道、あるいは手順ともいえるかもしれない。
それくらい、ここは重要なポイントなんです。
多くの人が、「ギャンブルに変わるもの」や「ギャンブルがやめられる魔法のようなもの」を探し続け、そして「それが見つからない」と絶望し、「そのままギャンブルをやめられず、一生を終える」のです。
はっきり言いますが、そんなものは無いんです。
まずはそれを理解すること。
それが理解できたらようやく、「在りもしないものを探し続ける旅」を終わらせ、そこから初めて「じゃあどうすればいいか」ということを考えられるようになります。
その「どうすればいいか」ということをお伝えするために、僕はこのブログを書いています。
あなたが本気でギャンブル依存症を克服したいと考えているならば、ここで僕と一緒に本気で考えていきましょう。
「いや、他に良い方法があるはずだ」、「もっと簡単な方法は無いかな」と、また無いもの探しの旅に出るならば、僕は止めません。というか、止められません。
ただ、この文章をここまで読んでくれたあなたには、気づいてほしいんですよ。
悩んでいますよね。
僕は長年ギャンブル依存症に悩んできましたから、その苦しみも大変さも少なからず理解しているつもりです。
また、実際にその悩んできた間、ずっと「良い解決法」も探し求めてきました。でもなかなか答えにたどり着くことはできませんでした。
それもそのはず、「まずギャンブルをやめられなかったから」ですね。
ギャンブルをやっている間は、「自分では気づかないこと、気づけないこと」、まあ本当にこれが多いということ。
ギャンブルからしっかり離れて、そしてきちんとやりたいことを見つけていって、そして本来の自分の人生を生きていくこと。この順番をしっかり踏むことが大事だった。
間違っても、絶望の淵でひねくれて他人を攻撃したり傷つけたり、あるいは他責思考に走ってしまっていてはいけません。それでは何も解決していかないし、誰も幸せにはなりませんからね。
そういった人が本来なりたい自分の姿ならそれはあなたの自由ですが、本当は自分も「もっと幸せになりたい」というのであれば、そうなるための考え方や行動をしていかなきゃいけませんからね。
それをするもしないも、その決定をすることでさえ、すべては自分次第だというのですから。本当に人生は元々ある意味自由であり、自分の選択次第だということですよね。
だからこそ、あなたもギャンブルを断つという選択をしませんかというわけです。
おわりに
ギャンブルを断つという選択をした人だけが、次にやりたいことを見つけられ、依存症の克服という結果とともに、本来の自分の人生を手に入れていくというのを、僕は数々見てきました。
僕自身も本当にその通りです。
もちろん僕にできてあなたにできないとは思えませんからね。
とにかくやるか、やらないか。
いや、やるか、やるか。ですね。
「やる」と覚悟を決めたなら、このブログの他の記事も参考に、ぜひあなたのギャンブル依存症克服への道を探していってください。僕も可能な限り今後も情報提供という形で応援させてもらいます。
もうそろそろ、自分の人生を生きませんか?^^
他にも関連記事があります。
それでは今回はこの辺りで。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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